誰だってアントニオ猪木になってる

相手に元気かどうか尋ねるのは、今日で止めようと思う。なぜ定型文として当たり前のように相手に「元気ですか？」なんて言っていたんだろうか。今まで散々LINEやメールでも使ってきた。

こっちも「元気ですか？」と聞かれるのがすっかり慣れっこになって、今まで特に何も思わなかった。もし相手が生粋の猪木信者だったら？これまで自分がビンタされなかったことは、実は奇跡かもしれない。「バカヤロー！」とビンタされて、咄嗟に「ありがとうございます！」と言う準備は出来ていない。相手が猪木本人だろうと自分には無理だ。きっとその場にうずくまってしまう。

元気かどうかと尋ねられたら「とりあえず元気です。」と言ったりする。「How are you？」の後は、反射的に「 I’m fine thank you.」と言ってしまう。それ以外の返しがすぐに出てこない。もし自分が外国で突然体調崩した時に「How are you？」と言われたらどうするんだ。ずっと痩せ我慢するジャパニーズを演じなきゃいけないのか。

だいたい皆いつもそんな元気ハツラツオロナミンCなのか？自分はオロナミンCを飲もうと思って、蓋で指をスパッと切ってしまうぐらい、普段からパッとしない奴だぞ。そんなに元気な日ばっかりあるもんか。これから自分に元気を訪ねてくる人は、もれなく黒パンツで赤いタオルを首にかけてアゴがしゃくれた状態をイメージしてやる。お前ら全員アントニオ〇〇だ。っしゃーこのヤロー！

この文章を読めばどうなるものか？迷わず読めよ。読めば分かるさ。ありがとぉー！！！

そういえば昔、職場の同僚とお互いアントニオ猪木の真似でずっと会話していた。そのやり取りを見ていた上司の女性に呆れた感じで「何してんの？」と突っ込まれて恥ずかしい思いをした。元気があるのも善し悪しだ。