M-1グランプリ2021を振り返る
まずは全組超最高のM-1グランプリだと言わせてください!ホント全員メチャクチャ面白かった!とにかく全組語らせてください!
①モグライダー
トップバッターはモグライダー。モグライダーの漫才は何度か観たことあったので、いつも通りスッチャカメッチャカでどうなるか分からない漫才をやると思った。蓋を開けたら全然違うまさかの美川憲一スタート!大笑いして一気にハートを掴まれました!ツッコミが当たり前のように何度もイントロから「さそり座の女」を歌っては美川憲一目線で相方を突っ込むというバカバカしくどこか温かみもある全世代の人が安心して笑える漫才。過去最高のトップバッターは歴代のトップバッターの中でも高得点。この時点で今年も神回確定。
②ランジャタイ
去年の敗者復活戦最下位から今年は決勝戦の最下位へ笑。しかし得点は歴代最下位の得点よりも高い628点。ほぼ一人平均90点という好成績。いかに今大会がハイレベルか分かる。そして去年の敗者復活戦同様、ネタ以外のところでも爆笑をかっさらうお茶目なランジャタイ笑。強風の日にネコが体内に侵入して操られてからのムーンウォークも面白かったが、出来れば谷村新司になりたいネタが見たかった。ランジャタイサイコー!
③ゆにばーす
男女コンビの利点を活かした上手い漫才。去年の敗者復活戦で惜しくもインディアンスに負けたが、去年の敗者復活よる更に技術も面白さも進化していると思う。川瀬名人は優勝したら芸人引退するなんて言ってるが、漫才師としてどんどん良い味出しているのにそれはもったい無さ過ぎる。ただ個人的にはあんまり好きじゃない設定の漫才。
④ハライチ(敗者復活)
敗者復活戦を観ていて自分が投票した男性ブランコは3位、同じく投票した金属バットは2位、そして1位は敗者復活戦で16組の中から1番早く爆笑を掴んだハライチ。自分の中ではニューヨーク、からし蓮根に次ぐ6位だがかなり面白かったので敗者復活勝ち上がるのも納得。本戦ではまさかの敗者復活戦とは違う岩井が取り乱すネタ。予想外で面白かったが少し長く感じた。2本観ることで本ハライチの面白さや凄さを十分に堪能した。上沼恵美子の98点の気持ちもスゴく分かるし、ナイツ塙&礼二の89点の気持ちも分かる。とにかくラストイヤーでもハライチは輝いていてとってもカッコ良かった。
⑤真空ジェシカ
とんでもなく面白かった!去年の準々決勝のネタを観た時も面白いなぁと思ったが今年は更に面白かった。審査員が言う通り全部外さなかったし、センスも抜群だった。それでも点数が低かったのは前半4組と比べるとパッション的なものが低く見られてしまったのか、それかボケの設定もツッコミのフレーズも上手すぎて置いていかれるような雰囲気を感じるのもあったのかもしれない。今後の活躍がどうなるのか分からない不思議な面白いコンビ。
⑥オズワルド
M-1グランプリ初登場からあまりの話芸の面白さに絶対優勝して欲しいと強く思うコンビ。出番も6番目。爆発するには申し分ない順番。ネタはテレビでも何度か観た畠中が伊藤の友達を一人もらえないかという話。オズワルドは他の漫才師と比べてスゴいのは突拍子も無い話題から面白おかしく最後まで話の筋が進んでゆくところだ。2人の捻れた掛け合いで伊藤がたまらず客席に向かって叫ぶのがミソなのだ。M-1用に面白ワードも沢山入っていて納得の今大会最高得点。たらればだが、これを2本目に持ってきていたらオズワルドが優勝していたのでは?そんなこと言うのは野暮か。
⑦ロングコートダディ
最高得点のオズワルドの後にこれまたコント師らしくストーリーの展開が面白い漫才。オズワルドの後で漫才師の姿としてどうなのかみたいなところもあるかもしれないが、そんなことを忘れさせるぐらい肉うどんに生まれ変わるワニ志望の魂の表情が面白い!色んな漫才の形があって良いんだと改めて思い知らされた素晴らしい漫才。
⑧錦鯉
出だしの「こんにちわ〜」からホッとする錦鯉。オズワルド同様よくネタ番組でも見たことのある合コンのネタ。前半大人しく、渡辺も声が小さいしテンション低いかなと思いきや長谷川のおじさんあるある?というかおじさん絡みのフレーズがことごとく面白かった!その面白さを更に倍増させる渡辺のツッコミもめちゃくちゃ面白い!前半わざとおとなしくやったのか?だとしたらズルい!
⑨インディアンス
前回のM-1グランプリをトップバッターから盛り上げたインディアンス。漫才師として年月が経つほどどんどん更に面白くなっている。特に田淵ときむが舞台で漫才するのが本当に好きで楽しいというのが伝わってくる。何が飛び出してくるか分からない。何をやろうとしているか一瞬分からない。でも絶対面白いことをやる気だと思ったら案の定めっちゃ面白いことを言う。遊園地のような楽しい漫才。
⑩もも
ゆにばーすと同様個人的にはネタの設定は好きじゃない。だがどんな顔に見えるかっていうその一個でこんなに笑いを繰り広げるなんて化け物みたいな面白さだ。高得点を付ける審査員の気持ちもスゴく分かる。そして何より断トツの若手でありながらどのコンビよりも自信満々のコメントなのが更に化け物だ。これから先ひな壇とか大丈夫か?怖くも期待せずには得られないコンビだ。
最終決戦
3組とも差は無いと言いたいところだが、一つだけ徹底的な差がある。それはオチの美しさだ。50才で最年長のおじさんが最後床に寝て一言「ライフイズビューティフル」。去年のマヂカルラブリーのようなドラマチックな展開。これを2本目に持ってきた時点で錦鯉は優勝を掴むための戦略がバッチリだったと思う。そして錦鯉も含め愛しき漫才バカ達の人生に幸あれと思わずにはいられない素晴らしいオチ。それまでサルを捕まえられなかったバカなおじさんなのに爆。こうなるとオズワルドは去年のマヂカルラブリーの後出番同様チャンピオンおくりびとにならざるを得ない。インディアンスもオズワルドもメチャクチャ面白かったんだけどね。
錦鯉は初の漫才協会の王者として、ナイツやおぼんこぼんらと共に漫才協会を盛り上げるだろう。2022年のM-1グランプリには漫才協会の人間がどれだけ決勝に勝ち上がるのか今から楽しみだ。
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